絆ホールでの葬儀

高齢者施設でのお葬式「施設葬」

近年、葬儀会館と共に増えている建物が老人ホームや介護施設といった高齢者施設です。厚生労働省の発表では2022年10月1日現在の有料老人ホーム数は17,327ホームとされています。

弊社では10年以上前からいくつかの高齢者施設の中でお葬式をおこなう、いわゆる「施設葬」を執り行わせていただいており、高齢者施設の増加に合わせて年々お問い合わせが増えています。

自宅葬のような意味を持つ施設葬

高齢者施設の中では入居者やそこで働くスタッフの方々たちでコミュニティが形成されています。高齢者施設は(施設の種類によりますが)いわば入居者の方々のご自宅ともいえる場所であり、同じ施設の入居者様同士はご近所様・お友達のような存在です。そのような意味では入居者の方々にとって、施設葬は自宅葬とも言えます

施設葬は入居者様が亡くなられ、自宅同然に慣れ親しんだ施設で安置・葬儀をおこなう際、他の入居者様はお参りしやすいというのが大きな特長です。お参りのために葬儀会館へ外出となると、ご家族やスタッフさんの手を借りて・・となって大変に感じたりされますが、同じ施設内であれば自力で動ける方もいらっしゃって、気軽にお参りが可能です。

施設スタッフさんも、ご自分の業務の合間を縫って手を合わせにいらっしゃり、通夜・葬儀へも移動時間ゼロで参列可能です。実際そういう「お参りしやすくて助かる」というお声もいただいています。

また、ご遺族様にとっても、生前から故人様を知っている方々の近くで御安置することが安心に繋がるとおっしゃいます。ご遺族様だけでなく、施設様からも「施設で送り出す事が可能という事が、入居者やご家族へのトータルサービスに繋がる」といって何度かお話させていただいたこともあります。

「場所」が難しい?

御安置だけなら故人様のお部屋で十分可能です。直葬であればお部屋から火葬場へという事例も多くございます。ですが、葬儀となるとやはり場所の確保が必要となってきます。

弊社では、施設内の多目的室や談話室、広めの通路や空間、スタッフ様の休憩室などでの施工事例がございます。葬儀の規模によっては故人様のお部屋で施工可能の時もあります。

また、どこで施工するにせよ、ご読経や我々業者の出入りによって音などが出てしまいます。また多目的室や談話室をいつもと違う使い方をするので、施設様と入居者様のご理解が不可欠であります。

業者に関して言うと葬儀業者も外施工に慣れているかが重要です。冒頭述べましたように、葬儀会館が増えてきているということは、「会館での葬儀が増えている=外施工の経験が少ない」に繋がってきます。

施設葬は時代のニーズ

以上、施設葬について簡単ではありますが触れさせていただきました。

施設葬は「施設側の理解」「入居者様の理解」があって初めて行えることですので、少しハードルが高いように思えますが、それこそ時代の変化で家族葬が主流となったように、施設葬も「いいね、これ」と、家族葬と並んで主流となるときが来るかもしれませんね。